湿潤療法(うるおい療法)に関するセミナー

Seminar on Moist Cure


 10月1日(土)18:10より、第9回湿潤療法(うるおい療法)に関するセミナーを大宮ソニックシティ(さいたま市)で開催致しました。
 第9回は特別企画として、人間医療と動物医療のコラボレーション開催と致しましたが、従来数多くご参加戴いております医師や看護師などの所謂、医療関係者に加え、獣医師やVTといった動物医療関係者にも多数ご参加戴き、お陰様で盛会の内に終了することが出来ました。ご参加戴きました皆様に、心よりお礼申し上げます。また今回は、各分野でご活躍の著名な先生方にも多数ご参加戴き、セミナーを盛り上げて戴きました。主催者として感謝申し上げると共に、重ねて厚くお礼申し上げます。
 まず、動物医療をテーマとしたセミナー1として、講師を動物病院エル・ファーロの院長 山本剛和先生、座長をやすだ動物病院 佐々木ルリ先生にお願いし、演題「新しい創傷治療〜獣医療への応用〜」でご講演戴きました。
 山本先生は、動物(犬、猫)でよく遭遇する創傷や、その治り方といった基礎から丁寧に解説戴き、また、化学熱傷、術後の離開創、汚染創等々、実際の症例を例示して詳しく解説下さいました。動物に対する湿潤療法は、新鮮外傷に特に効果的とのことでしたが、一方で、猫は慢性化して不良肉芽になり易いとのことで、動物種により差異があるのには大変驚きました。また、動物の場合は、体毛等でドレッシング材の固定が難しく、創面とドレッシング材との摩擦にも注意が必要とのことでした。山本先生は、創の治癒状況によっては、細胞外マトリクス製剤の利用や、思い切った縫合等も行われているとのことで、動物医療で湿潤療法を実践する上で大変参考になりました。まとめとして、動物に対しても湿潤療法は、『痛みや恐怖心を与えない』とのコメントを戴きましたが、患者を思いやる医療にも繋がるお言葉であり感銘を受けました。
 続きまして人間医療をテーマとしたセミナー2として、講師を石岡第一病院の夏井睦先生、座長を柿田医院副院長 柿田豊先生にお願いし、演題「新しい創傷治療」でご講演戴きました。今回も、湿潤療法の基礎から、実際の治療、無意味な消毒や皮膚常在菌、創感染の考え方まで、詳しく解説して戴きました。夏井先生に、本セミナーでご講演戴くのは10ヶ月ぶりになりますが、新たにバージョンアップされたスライドが更に理解し易く、また、夏井先生の明快でテンポの良い弁舌に、参加者の皆様は、熱心に耳を傾けておられました。
 今回は講演後の質疑応答も、非常に活発なものになりました。特に動物医療関係者からの質問に対しては、セミナー1の講師、山本先生からも合わせて回答いただくなど、更に、フロアーからご参加戴いてる先生方からも貴重なご意見を戴くなど、活発に意見交換され、大変有意義なものになりました。
 セミナー2終了後には恒例の夏井先生のサイン会が開催され、大好評の内に終了致しました。
 貴重なご講演をいただい山本剛和先生、夏井睦先生、座長の佐々木ルリ先生、柿田豊先生ならびに、ご参加戴きました皆様に重ねてお礼申し上げます。

   SOMC事務局

第9回セミナー【大宮】 開催報告       


 
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